SIMVモードについて

人工呼吸器関連

皆さんこんにちは。本日は人工呼吸器のSIMVモードについて詳しく説明していきます。

まずはVC PCモードについてと基礎設定と基本モードの概要をお読みいただけますと、スムーズに入れるかと思います。

またPSVモードについておよびP/Cモードについても記事にしてますのでよろしければご参照ください。

SIMVモード

SIMV(そのままエスアイエムブイと呼びます)

同期式間欠的強制換気(SIMV;synchronized intermittent mandatory ventilation)

正式名称は長いのですが、少しわかりにくいところもありますので。。。SIMVを説明する前に、まずはIMVモード (間欠的強制換気)を説明します。

IMV 間欠的強制換気

IMV:intermittent mandatory ventilation 間欠的強制換気

SIMVのS:synchronizedがないですね。ほぼ同様のモードでCMVモードというのもありますがひとまず置いておきます。

まずはVCかPCとで設定が必要です。

簡単にいうとA/Cモードのassist(補助)をなくした設定です。

自発呼吸がないことを前提に、換気量(もしくは吸気圧)吸気時間F(換気回数)を設定します。

A/Cモードの説明の時と同様にVCで説明します。

① TV 500ml ②吸気時間 1秒 ③F 10回としましょう。

➡ 1分間に10回 500mlのエアを1秒間送るという設定になります。

1分間(60秒)に10回ですと、60秒/10回で6秒に1回換気をします。

そうでしたね。6秒に1回1秒間のTV 500mlの換気が行われます。これの繰り返しです。

ですのでA/Cと違い、自発呼吸が突然でることは想定していません。

そこでS:synchronized(同期)が効いてくるのです。

S:synchronized(同期)

SIMVのSは:synchronizedでシンクロナイズドスイミングのシンクロと同じです。同期です。

IMVの6秒に1回1秒間のTV 500mlの換気の中に、自発呼吸が出現するとPS(pressure support)で補助するということです。

A/Cは、自発呼吸を感知してから、6秒間、次の調節換気が待たれるでしたね。

SIMVは自発呼吸がでたらPSで補助しますが、強制換気の6秒に1回は変わりません。①強制換気のリズムは変わらない。そのうえで、自発呼吸が生じたら補助する。という違いがあります。

また、A/Cは設定された圧or量を自発呼吸の際も強制換気の際も同じ設定の分送り込みますが、SIMVは自発呼吸はPS(pressure support)となるので、自発呼吸時と強制換気時で異なった設定も可能です。

仮にVCで換気している場合は、強制換気はVCとなりますが、自発呼吸はPSなので圧サポートとなります。②自発と強制で換気方式が変わってしまうのは患者にとって苦痛かもしれません。

以上の2点から、本人はA/Cの方が楽だと思います。自発呼吸が十分にある際は、SIMVは不向きです。A/CもしくはPSVにしましょう。

ではSIMVはどんな時に使うのか?

それはA/Cから自発呼吸モード(PSV)に移行している時に使うことが多いです。

PSVにすると時々、自発が消えて無呼吸となってしまうときに使うことが多いと思います。

SIMV

まとめますと・・・

①自発呼吸がなければ設定した間隔で設定した換気をする。(IMVモード)

②自発呼吸を感知すれば、設定したPSでその都度補助を行う。

③自発呼吸とは関係なく設定した間隔で設定した換気を続ける。

というところでしょうか。

実際は、施設にもよりますが、あまり使用頻度は多くないと思います。

自発呼吸がでるまでのつなぎ ➡A/CとPSVのつなぎ的な位置づけかもしれません。

A/Cで管理していて、自発呼吸が出てきたけどまだ安定しない ➡ SIMV 自発が安定 ➡ PSV

みたいな使い方ですかね。実際はSIMVを挟まなくてもできるはできますが。。。。

またまた大変わかりやすい図がありましたので引用させていただきます。

https://igakukotohajime.com/2020/05/01/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E5%91%BC%E5%90%B8%E5%99%A8%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%89%E8%A8%AD%E5%AE%9A/ 医学事始より

まとめ

以上がSIMVの説明となります。

使う機会はあまり多くありませんが、SIMVモードを見てもビビることなく、これでばっちりですね。笑

何かご指摘の箇所は質問等はコメント欄にご記入ください。

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