皆さんこんにちは。
人工呼吸器管理は得意ですか?
私は現在、人工呼吸器の設定変更や鎮静薬の調整、抜管など様々な人工呼吸器管理を任されています。呼吸器の基本的なところを説明できたらと思います。
本日は各種メーカーの人工呼吸器についてです。
呼吸器管理は実はシンプル
まず第一にお伝えしたいのが、呼吸器管理はいたってシンプルです。
人工呼吸器が装着されていると重症感がでてなかなか近づきにくいと思う方も多いでしょう。まずは基本的なところから見直していきましょう。
人工呼吸器各種メーカー
呼吸器を看るうえで大変厄介に感じてしまうのは、呼吸器のメーカーごとでモードなど名称が異なり、統一されていないということです。
まずは主要メーカーの呼吸器を看ていきましょう。
あ。これうちの病院で使ってる!こんな特徴があるんだー。くらいに見ていただければ幸いです。
Dräger社 Evitaシリーズ
まずはドレーゲル社のEvitaシリーズです。集中治療室で主に使われていると思います。
https://www.draeger.com/ja_jp/Products/Evita-V800
大変スタイリッシュな最新のV-800です。
タッチパネルと回転ノブで設定変更するタイプです。
大学病院など大きな集中治療室で使われる場合がほとんどです。
昔のEvitaシリーズといえばVCを中心としたモードが中心であり少し使いにくい部分もありましたが、改善され、大変細かい設定ができるようになりました。smart careという自動weaning機能やLowFlow PVループマニューバーという肺のcomplianceを評価する機能もついています。またEvitaシリーズはオープンバルブ機構というものが備わっています。詳しくはまたどこかで説明しますね。笑
使いこなせれば大変有用ですが、機能が充実しすぎてて使いこなすには慣れが必要です。
自発呼吸モードの名称はCPAPとなります。
コヴィディエン社 Bennettシリーズ
https://www.medtronic.com/covidien/ja-jp/products/mechanical-ventilation/puritan-bennett-980-ventilator.html
こちらもベネットシリーズの最新機種980となります。こちらも大きな集中治療室で使われることが多いと思います。
グラフィックも大変見やすく、使いやすいです。
Proportional Assist™ * Ventilation Plus(PAV™ * +)通称パブプラスという独自のモードがあります。こちらは呼吸仕事量と肺のcomplianceなどの独自のアルゴリズムで最適化した自発呼吸をサポートする特殊なモードとなります。
ちなみに、自発呼吸のモードはSPONTモードとなります。
また一般的にBAIPAPというモードはBiLevelと呼びます。
モードの名称が違うのは混乱しますよね。
細かいモードや設定についてはまたご説明しますね。
フクダ電子 SERVOシリーズ
モニターや麻酔器などで有名なフクダ電子もSERVOシリーズがあります。
https://www.fukuda.co.jp/medical/products/ventilator/servo_air.html
SERVOシリーズは集中治療や一般病棟など幅広く使われています。特にSERVO airは空気配管がなくても使用できるので病棟での使用時に重宝します。
日本光電 HAMILTONシリーズ
https://medical.nihonkohden.co.jp/iryo/products/resp_resus/ventilator/hamilton_c6.html
日本光電はハミルトンシリーズです。
こちらは集中治療室で主に使われています。
新生児や小児にも多く使われているイメージがあります。またこちらのシリーズは“食道内圧バルーンキット”を使い食道内圧(胸腔内圧)を測定できる唯一のシリーズになります。
まとめ
恥ずかしながら私自身が使用した経験のある呼吸器は上記のみです。
その他、移送用や初療室対応用としては、IMIのMONNALやPhilipsのトリロジーやドレーゲルのオキシログなど使用歴があります。
それぞれ特徴はありますが、基本的なところはすべて同じです。
人工呼吸器についてゆっくり勉強していきましょう。
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