PICCの基本

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みなさんこんにちは。

PICCとはPeripherally Inserted Central venous Catheter のことで末梢留置型中心静脈カテーテル “ピック”と呼びます。

今回はPICCの基本についてご紹介します。

中心静脈とは

中心静脈とは一般的に静脈系の中でも心臓に入っていく太い血管のことを指します。上大静脈(SVC)と下大静脈(IVC)のことをいいます。腕頭静脈や無名静脈や鎖骨下静脈も含める場合もあります。

このIVCはよくエコーなどでも出てくるので覚えておきましょう。

中心静脈カテーテル(CVC)とは

中心静脈に留置するカテーテルをいいます。

中心静脈カテーテルは血流が豊富な中心静脈に先端があるため、一般的な末梢ラインでは投与できない薬剤を投与することができます。例えば、中心静脈栄養といわれる栄養素の高い製剤やカリウム製剤、ノルアドレナリンの高容量投与などが行われます。また中心静脈圧を測定し循環管理をすることもできます。

中心静脈カテーテルは右の内経静脈から留置するのが一般的です。

なぜなら挿入する際、穿刺してカテーテルを進めるときに直線なためです。

右の内経静脈 左の内経静脈、左右大腿静脈 鎖骨下静脈アプローチがあります。

 ➡ 右の内経静脈から上大静脈まで直線

https://knowledge.nurse-senka.jp/500238 ナース専科ホームページ

中心静脈カテーテルは致死的合併症が起こりうる処置となります。

気胸や動脈穿刺、迷入などがあります。

末梢留置型中心静脈(PICC)とは

特定行為にも入っているPICC。私たち看護師にとっても身近になってきていますね。

PICCはその名の通り、末梢から挿入する中心静脈です。

https://teleflex-criticalcare.com/jp/product/arrowpicc/ Telefax ホームページ

先端は中心静脈カテーテルと同じですがアプローチが違います。

第一選択とされるのは尺側皮静脈です。

https://cardinalhealth-info.jp/column/support-picc-knowledge/ カーディナルヘルス ホームページ

PICCの利点としては、合併症の発生率が低いということです。基本的には気胸は起こりませんし、動脈穿刺としても頸動脈と比べたら圧倒的に細いので致死的な合併症とはなりにくいでしょう。

また患者さんとしても首からルートが出ているよりも腕からの方が生活しやすいです。リハビリも進みます。また留置もCVCと比べて長期留置に向いています。

一方でデメリットとしては末梢静脈に留置するため穿刺がCVCと比較して圧倒的に難易度があがります。また分岐も多く、カテーテルの迷入や予定位置より手前にしか留置できないということもあります。

安全面では有利ですが難易度が圧倒的に難しい方が特定行為というのはどうなんでしょう…。とも思ってしまいます。

まとめ

いかがだったでしょうか。中心静脈と末梢留置型中心静脈について説明しました。

特定行為にも入っているPICCですのでいつか皆さんがPICCを留置する日が来るかもしれませんね。

今後PICC留置の手技について説明しようと思います。

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